ルーベンスの庭で~ベルギー生活記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

Rubenshuis(ルーベンスハウス)

ブログのタイトルにその名前を掲げておきながら、ルーベンスに関する記事を先送りにしていましたので(^_^;)、今日はルーベンスがその生涯を終えるまで住んでいたRubenshuis(ルーベンスハウス)について書きたいと思います。

私がアントワープに来たのが真冬だったので、どうせなら庭のお花がキレイに咲く頃に見に行こうと思い、このRubenshuisを初めて訪れたのは7月になってからのことでした。

もちろん、大聖堂と同じ位にアントワープの観光名所となっています。
rubenshuis

1577年6月28日、Peter Paul Rubensは両親が亡命していたドイツのSiegenで生まれました。
ルーベンスが10歳の時に父親が亡くなり、1589年に母親の故郷であるアントワープに家族で帰郷します。17歳でオランダ人画家であるOtto van Veenに弟子入りし、二十歳そこそこで芸術家のギルド、聖ルカ組合の親方にもなっています。
1600年から8年程イタリアで様々な制作活動をした後、母の死により再びアントワープに戻ってきました。当時フランダースを支配していたスペイン公の宮廷画家となり、アントワープにアトリエを構えます。
最初の妻Isabella Brantと結婚した翌年、現在のルーベンスハウスとなっている場所に建っていた家を購入しました。初めは小さな家だったようですが、1616-1621年の間にポーチやアトリエ、ギャラリーなどを自ら設計しながら徐々に拡張していきました。

rubenshuis3

彼自身がデザインして増築した部分には、16-17世紀のイタリア建築の影響が所々に見受けられます。

家の中には、ルーベンス自身の作品の他に、彼が収集した絵画、ギルドハウスで使っていた椅子などが展示されています。(内部は撮影不可のため写真はありません)
大規模な修復で再現されているとのことで、どの程度当時の様子をとどめているのか計り知ることができないのですが、落ち着いた重厚感のある内装です。

ルーベンスは画家の中でも自画像の数がとても少ないことでも知られています。例えば、同時代に活躍したレンブラントは40点の自画像があるのに対し、ルーベンスはたった4点しかないそうです。
rubenshuis5その1点がこの家の中にあります。

パンフレットなどにも使われているこちらの肖像画です。


その近くには作者不詳の美しい若い女性の肖像画があり、これはルーベンスの2人目の妻、Helena Fourmentではないかとされています。Helenaは彼の多くの作品にモデルとしても登場しています。
ルーベンスは、最初の妻Isabellaが亡くなった4年後、当時16歳であったHelenaと結婚しました。その時ルーベンスは53歳でしたので、親子ほど年の離れた夫婦だったわけですね。
その後、ルーベンスが亡くなるまで(1640年)の10年間に、5人の子供をもうけています。

ルーベンスが亡くなってからもHelenaと子供たちはしばらくこの家で生活していました。一時、イギリスの市民戦争から逃れてきたCavendish侯爵に貸し出した時期もありましたが、その後相続人など幾度か所有者が変わり、長い間手つかずの状態にさらされていました。

アントワープ市が財産として手に入れたのは1937年で、ルーベンス没後約300年が経ってからでした。かなり荒廃していたために大改修をし、1946年に「ルーベンスハウス」として一般に公開されるようになりました。

残念ながら、今日まで17世紀の姿をそのまま残しているのは柱廊(ポーチ)とお庭だけだそうです。

rubenshuis4ルーベンスが古代建築やイタリア建築からインスピレーションを得てデザインしたという柱廊。
彼の古代ローマやイタリアルネッサンスへの憧憬が表れています。

奥には庭が続き、今もこの風景はほぼ同じ。


rubenshuis2庭から見たポーチと建物です。

何となく、当時の雰囲気は残っているかな。


rubenshuis1
バラなどのお花が満開かと想像していたのでちょっと期待が外れましたが(^_^;)、派手さのない、のんびりと寛げそうなお庭です。

ルーベンスがその生涯の約半分以上を過ごしたアントワープ。そして、家族と共に過ごし、彼の黄金時代の多くの作品が制作されたのもこの家のアトリエです。

ルーベンスハウスは、彼が住んだ「場所」である以上に様々な想いが詰まった「故郷」でもあり、そしてアントワープもルーベンス無しにはこれ程の栄華はなかったのかもしれない、と思いました。
やはりアントワープとルーベンス、切り離しては語れませんね。

スポンサーサイト

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。