ルーベンスの庭で~ベルギー生活記

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

一見地味だけどすごい博物館

日本からのツアー旅行だと、アントワープでは大聖堂に入場見学する位であとはさらっと外から見て終り・・・というコースが多いみたいですね。

ベルギーの見所を短期間で訪ねようとすると仕方がないのですが、アントワープには大聖堂以外にも面白い場所がいっぱいあるのですよ?。

そんな中で、個人的には「アントワープ必見ベスト3!」だと思っている場所があります。
アントワープ中央駅聖母大聖堂、そしてもう一つは・・・

IMG_4102.jpg

Plantin-Moretus(プランタン=モレトゥス)印刷博物館。

グーテンベルクが活版印刷を発明してから約100年後の1550年、フランス生まれのクリストフ・プランタンがアントワープに設立した世界最初の産業印刷工場"Officina Plantiniana"。
その後は娘婿のヤン・モレトゥス、3代目バルタザール・モレトゥスへと代々引き継がれ、印刷事業は1867年まで続いたと言われています。

現在はアントワープ市の管理の下、「プランタン=モレトゥスの家屋・工房・博物館複合体」として世界文化遺産にも登録されていて、16世紀?19世紀の印刷工房や設備、住居や印刷物がほぼ当時の状態のまま保存されている博物館です。

「印刷工場なんて地味?」とおっしゃるなかれ。
これがなかなか、すごいんです。

Vrijdagmarkt(金曜日市場)という広場に面した外観からは想像つかない程、内部は広く細かい部屋に分かれています。見学できる部屋は全部で35部屋。
ここではほんの一部ですが、ご紹介しますね。

印刷工場のイメージで入ると先ず驚かされるのが、その住居の豪華さ。

ここは来客をもてなす部屋。
IMG_4086.jpg
17世紀の素晴らしいキャビネットや、12枚のモレトゥス家達の肖像画があります。このうち10枚はルーベンスが描いたもの。3代目バルタザール・モレトゥスとルーベンスは幼馴染でありとても親しい友人であったそうです。

展示してある印刷物もすばらしい。<クリックすると拡大します>
IMG_7083.jpg IMG_7084.jpg
左はこの中で一番古い手書き文書。なんと9世紀だそう!
右のようなカラフルな聖書もいろいろ。印刷技術が発明されるまではこうして手書きだったのですよね?。カリグラフィーに興味のある方は楽しめると思いますよ?!

こちらの客間は17?18世紀のものでいっぱい。
IMG_4100.jpg
壁は珍しいフランスのゴールドレザーで重厚な雰囲気に。
キャビネットにはモレトゥス家が集めた中国や日本の陶器が展示されていました。

こちらは当時お店だった場所。
IMG_4090.jpg
ここで印刷した書物を販売していたそう。

中庭がまた素敵。
IMG_7085.jpg
バルタザールによって造られた中庭はフレミッシュ・ルネッサンス様式で、1640年当時のほぼそのままの姿が残っているそうです。夏はラベンダーやバラが咲いて華やか♪

ここは「ルーベンスの部屋」。
IMG_7097.jpg
バルタザールはルーベンスがイタリアから帰国すると、様々な仕事を依頼しました。この部屋にはルーベンスによる挿絵などもたくさん展示されています。

IMG_7098.jpg興味深かったのは、ルーベンス自筆の領収書。
依頼された絵を描いて「○○ギルダー確かに受け取りました」ということが書いてあるそう。

<写真をクリックすると拡大します>

他にもプランタンの友人である人文学者Justus Lipsiusの部屋などもあって、プランタン=モレトゥス家の人々の交流関係もうかがえます。

そして、ここのメインは何と言っても印刷工房。

IMG_7091.jpg
ずらっと並ぶ昔の印刷機。
一番奥にある2台が1600年頃に造られたという世界最古のもの。

こちらがそのうちの一台。確かに古い感じ。
IMG_4097.jpg
でも正直、一番古いと言われないと分かりません・・・^^;
というのも、右側に並んでいる他の機械だって17世紀終り?18世紀と充分古いのです。これらは今でも使用可能で、特別な見学会ではデモンストレーションもやっているようです。
<あまりいい映像がなかったのでここには載せませんが、Youtubeで検索すると出てきますよ?>

こんな風に一文字ずつ金型で作られた文字がたっくさん。
IMG_4096.jpg
多言語聖書を出版していたなので、ギリシャ文字など様々な言語、フォントが作られています。

IMG_4094.jpgそれを一文字ずつ並べて印刷するわけですね。
でも、文字を反転させるので、これってかなり大変な作業だったと思います。

もちろん間違いもあったわけで、校正者達がチェックする「校正室」もあります。当時は多くの人が働いていたのでしょうね?。

他にも版画なども展示してあるのですが、細かい作業でキレイにできているんです。


そしてもうひとつ、この博物館の中でも重要な展示となっているのが・・・

IMG_4098.jpg
1461年までに印刷されたとされる『グーテンベルクの三十六行聖書』と呼ばれているもののひとつ。これはすごいです?!!

こちらは1640年に造られた図書室。バルタザールのプライベートチャペルとしても使用されていたそう。

IMG_7101.jpg

その他にも小さな図書室やモレトゥスの部屋、文字型を作る工房など見所も、歴史的書物もマスターピースも盛りだくさん。
16世紀の印刷技術だけでなく、当時の裕福な人々の暮らしやアントワープの繁栄もうかがい知ることができる、楽しい博物館だと思います。

世界遺産かどうか関わらず見学する価値があると思っているのですが、興味の無い方にはイマイチだったかしら・・・?
私は既に2回見学していますが、これからもまた行くつもりです。^^(←マニアック?!)

Official Homepageはこちら

Dank u wel♪
にほんブログ村 海外生活ブログ ベルギー情報へ
にほんブログ村

スポンサーサイト

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

古いもの好きとしてはとっても惹かれます。
ぜひ行ってみたくなりました。
次の買い付けで見学の時間取れるかなぁ、うーん。
あ、でもJJさんとお会いする時間はぜひ。
今のところ、10月の4月と同じくらいの日程になりそうです。

erico. | URL | 2010/08/02 (Mon) 17:52 [編集]


確かにアントワープって大聖堂を見て終わりってパターンが・・・あ、私もです。

いやー近いと油断しちゃって(言い訳)。

最近、ぼうやがいない間は結構いろいろな博物館とか行きまして、結構興味がわいてきました。
ここも面白そうですね。

ベルワフ | URL | 2010/08/02 (Mon) 22:40 [編集]


erico.さん

いつも買い付けの時はお忙しくてあまり時間が取れないと思いますが、もし少しでもあればオススメです。アンティーク通りにも近いですし。

10月にまたお会いできるのを楽しみにしていますね♪

JJ | URL | 2010/08/03 (Tue) 07:10 [編集]


ベルワフさん

そうですよね~、私も住むまでは大聖堂くらいしか観てませんでした。
住んでみて色々分かることもあるので、アントワープの魅力をお知らせしなければ!と思ってマス。^^

ここは個人的にとても面白いと思う博物館です。じっくり見ると時間がかかるので、今度お一人の時にでも是非~!

JJ | URL | 2010/08/03 (Tue) 07:12 [編集]


 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。